自分を導き、共に歩んでくれた人々に対する感謝と追憶の書。幼年時代から第一次大戦の末期にかけて体験した様々な出来事や忘れえぬ人々との交わりを描く。カロッサの詩人・作家としての歩みに重要な役割を果たした先達や仲間たち、なかでもリルケとの出会いを述べたくだりは本書の白眉である。