『信長の軍師』シリーズの著者が贈る江戸黎明期の騒然捕物帳!病に臥せった勘兵衛。錠前外しの天才盗賊と知恵比べの勝負に出る。興奮の“鬼勘”犯科帳!米津勘兵衛が高熱に倒れた。奉行所は箱口令を敷くが、鬼の霍乱を嘲笑うように妙な盗賊が現れた。警備厳重な商家を狙い、千両あっても十両だけ盗む。まるで己の錠前外しの腕を誇示しているようだった。庶民は賊が入ると店が繁盛すると囃し立てた。その賊があっさりと捕まった。ところが翌日も同様の事件が。戸惑う配下たち。だが勘兵衛は回復するや、仰天の策を打つ。