"「自分と意見が違う部下の話を聴くには、我慢が必要だと思います。我慢を上手くするためのポイントがあれば教えてください」
「部下の話を聴いてしまうと、言われたことを叶えなければいけなくなるので、聴かない方がいいこともあると思います。それでも聴いた方がいいのでしょうか?」
「夫と子育てについて話すと、いつも口論になります。言い合いにならないように、黙って聴いていると相手の意見に従うことになります。どちらも嫌で、最近では話し合いを避けるようになってしまいました。なにかアドバイスをもらえないでしょうか?」
意見や考え方の違う相手の話を
我慢をせずに、ちゃんと聴く。
叶えないけど、ちゃんと聴く。
従わないけど、ちゃんと聴く。
これは聴き方次第で実現すると、著者は語ります。
上位下達のマネジメントから、対話によるマネジメントが求められる時代。1on1や心理的安全性への関心が集まる中、著者が代表を務めるエール株式会社が提供するオンライン1on1サービスは、大手企業を中心に年間約3万件の1on1セッションの導入が広がり、聴き手となる「サポーター」に登録する副業人材は3,000人を超えます。「聴く技術」を持つ人材が求められていると同時に、「聴く技術」を高めたいと考える人は増えています。
一方で、マネージャー層のなかには、「聴くだけでは解決しないことがある」と感じている人も少なくありません。しかし、まず、ちゃんと聴き、聴いた先にある、事を進めるため、相手の成長を支援するための伝え方を実践していくことで、コミュニケーションの質は変わります。あなたとあの人、あなたと仕事、あなたと会社、さらにあなたと社会の関係性が変わります。結果、一人ひとりが互いの違いを力に換えるチームへと変わっていきます。
本書ではその起点となる「聴く」技術について、年間3万件のオンライン1on1を提供する中で著者が得てきた知見から体系的に伝えるとともに、お互いの「肯定的意図」を信じてかかわる聴き方と伝え方、「聴く」と「伝える」の黄金比について解説します。"