負債総額2兆3221億円。破綻したJALには多額の公的資金が投入され、「見せかけの再建劇」が演出された。その間公正な競争は歪められ、結局日本の空の国際競争力は低下するばかり。稲盛和夫CEOの経営手腕を手放しで賛美するだけでは、問題の本質を見抜けない! 世間の常識を覆す、告発のドキュメント。今、待望の文庫化!
JALはなぜ破綻し、どのように「再生」したのか?
省益を優先し、垂れ流した巨額融資を突然ストップする財務省。
批判を恐れ、債権の政府保証に逡巡する政治家。
足を引っ張りあい、リーク情報を流しあう経営トップ。
勝利なき撤退を余儀なくされていく、企業再生のプロたち。
積み上がった負債総額は、2兆3221億円――。
腐肉で膨れあがったフラッグキャリア・JALの迷走劇を、余すところなく描いた意欲作。
「JALの再生」が検証される今、待望の文庫化!