• Author㈱自動車保険ジャーナル

自保ジャーナル NO.2140 2023.8.24

1.66歳専業主婦の高次脳機能障害は家事を含む日常生活及び社会生活に支障が生じている等から自賠責同様9級10号と認定した 2.自賠責同様9級10号高次脳機能障害を残し減収が約11%にとどまっている54歳男子会社員の後遺障害逸失利益を60歳までは事故前年収入、以降69歳までは事故前年収入の7割を基礎収入に30%の労働能力喪失で認定した 3.ヤコブ病を発症し1級1号認知障害等を残して約3年2ヶ月後に死亡した60歳代男子Aは体内の正常なプリオン蛋白が感染型に変化してヤコブ病が発症したとまでは認められない等から本件事故とヤコブ病発症との因果関係を否認した 4.25歳女子の自賠責9級10号認定を受ける右上肢RSDはその誘因が本件事故以外のものであった可能性を否定できない等から本件事故による発症を否認し、右手関節挫傷等の後遺障害の残存も否認した 5.56歳男子公務員の自賠責14級9号両下肢しびれ等の症状を12級13号認定し60歳までは事故時前年度給与額、以降67歳までは事故時前年度給与額の8割を基礎収入に労働能力喪失14%で後遺障害逸失利益を認定した 6.自賠責14級9号頸部痛等を残す減収の生じていない52歳女子公務員の逸失利益を特別な努力により職務を継続していると5年間5%の労働能力喪失で認め、長期間の通院にもかかわらず疼痛は改善していないと4割の素因減額を適用した 7.腰痛等の14級後遺障害を残し夫と2人暮らしの73歳家事従事者Xの家事の一部を夫が分担することは可能であったとセンサス女子70歳以上学歴計平均の7割を基礎収入に後遺障害逸失利益及び休業損害を認定した 8.車両重量1,860㌔㌘のトラックで信号待ち停止中に自動二輪車に玉突き追突された50歳代男子主張の12級右肩痛等は衝撃は軽微で受傷機転も明らかではない等から本件事故による傷害を否認し後遺障害の残存も否認した 9.片側3車線交差点内の第1車線を走行中に第2車線から適式な合図なく進路変更してきた被告乗用車に衝突された原告自動二輪車の過失は被告に比べると格段に小さい上、被告からアルコールが検出された等からも原告車の過失を1割と認定した 10.幅員2.6㍍の中央線のない道路で対向被告自転車が原告外国製乗用車の右側を通過した際の接触は被告が運転操作を誤って被告自転車を右側に傾けた相応の過失があると3割の過失を認定した 11.青信号交差点をX乗用車で直進中に赤信号進入自転車との衝突を避けようと急ブレーキをかけ頸椎捻挫等の傷害を負ったとするXは事故9日後の海外旅行から帰国後に症状が出現したとの経過は不自然等からも受傷を否認した 12.Xが知人の修理業者Bから借用した本件車両は返却期限は設けられておらず日常的に使用していたことから本件車両は他車運転危険補償特約における「常時使用する自動車」に当たるとして保険金請求を棄却した 13.初度登録から6年経過の盗難され損壊状態で発見された原告レクサスは空き地に駐車していた証拠なくドアロックの閉め忘れの通知メールを見たが施錠に向かわず、リレーアタック等の盗難方法も不明等から盗難の外形的事実は立証されないとして保険金請求を棄却した 14.台風により被告建物に損害が生じ保険金を支払った甲損保の風災は保険事故に含まれていないと支払った保険金の返還請求は被告に落ち度はないが甲損保には特約を看過し誤って保険金を支払った重大な過失があった等から請求を棄却した

>> 続きを表示