日本企業は人材開発にあたって、従来職場の実務訓練(OJT)を重視してきたが、大競争の時代を迎え、今後は研修方式(OffJT)を重視すべきだ、という議論が多い。はたしてそうか。不確実性をこなす技量を長期的に育成し、日本経済の競争力の源泉となったのはOJTなのである。本書は企業の実態の克明な調査に基づき、OJT,OffJTの歴史と現状を示し、日本企業の技量をさらに高める諸条件、他国への技術移転の方策を考える。