駐日大使の「トップ」が語る日本論
滞在歴約40年、駐日外交団長となって3年となる著者は、日本人以上に日本への造詣が深い。敬虔なクリスチャンでありながらも神道の素晴らしさに魅せられ、母国・サンマリノ共和国にヨーロッパ初の神社本庁公認神社が建立されたことを心底喜ぶ。靖国神社を愛し、各国駐日大使に世間で蔓延る「靖国」への誤解をしないよう講演するなど各地で積極的に活動している。
外交団長として天皇皇后両陛下へ拝謁する機会も多く、その大御心に触れるたびに感動させられると言い切る。2011年から毎年12月の天皇誕生日「茶会の儀」では各国大使の代表として祝賀スピーチも行っているが、毎回当日は緊張で震えるほどだという。何度か陛下とはご陪食を賜ったこともあるが、そこで見た両陛下の素晴らしいお心づかいも初披露する。
日本人が忘れかけている日本の文化を外国人の目からあらためて紹介して、もっと自信を持つように諭す。そしてはるか昔、歴史的な偉業を達しながらもあまり光が当てられてこなかった遣欧少年使節たちへの思いを熱く語る。
米国オバマ大統領との宮中晩餐会でのエピソード、そして緊迫する対中国、韓国関係にも言及。日本の役割を披露する。
【編集担当からのおすすめ情報】
著者のカデロ閣下の素顔はじつに陽気なラテン系です。気さくで昼食時にはワインを片手にジョークを連発する姿を見るたびに明るい気持ちにさせてもらえます。しかし、こと日本のこととなると一変して、熱い思いを語ります。その博識ぶりはまるで日本人であるかのようで舌を巻くほどです。だからこそ中国や韓国へ対しては厳しい視線も向けています。ぜひ、閣下の熱い思いを受け止めてみてください。