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  • 著者ドリアン助川/著
  • 出版社集英社インターナショナル
  • ISBN9784797674378
  • 発行2023年10月

動物哲学物語 確かなリスの不確かさ

動物の生態に哲学のひとさじ。映画化された世界的ベストセラー『あん』のドリアン助川、構想50年の渾身作!動物の叫びが心を揺さぶり、涙が止まらない21の物語。哲学の入門書よりやさしく、感動的なストーリー。どんぐりの落下と発芽から「ここに在る」ことを問うリスの青年。衰弱した弟との「間柄」から、ニワトリを襲うキツネのお姉さん。洞窟から光の世界へ飛び出し、「存在の本質」を探すコウモリの男子。土を掘ってミミズを食べる毎日で、「限界状況」に陥ったモグラのおじさん。日本や南米の生き物が見た「世界」とは?ベストセラー『あん』の作家が描いたのは、動物の生態に哲学のひとさじを加えた物語21篇。その中で動物のつぶやき、ため息、嘆き、叫びに出遭ったとき、私たち人間の心は揺れ動き、涙があふれ、明日を「生きる」意味や理由が見えてくる!●私たちの心に突き刺さる動物たちのつぶやきサル「ボスになんかなるものじゃない。なんでこんなに苦しいんだ」アリクイ「心は進化しないのですか?」ナマケモノ「彼女と僕は同じ世界を見ているのだろうか」ジャガー「私たちを苦しめるのは、思い出だよ」バク「ママ、なんで僕のここはこんなに大きくなるの?」ペンギン「天よ、いったいどうして、僕らにこんな苦しみを与えるのですか?」●巻頭スペシャル口絵多和田葉子の小説の装画・挿画で知られる溝上幾久子による、動物たちの銅版画作品をカラー掲載。【目次】第1話 クマ少年と眼差し第2話 キツネのお姉さん第3話 確かなリスの不確かさ第4話 ボスも木から落ちる第5話 一本角の選択第6話 コウモリの倒置君第7話 クジラのお母さん第8話 モグラの限界状況第9話 ウリ坊の恥第10話 絶滅危惧種第11話 スローな微笑み第12話 最後の思い出第13話 バクの茫漠たる夢第14話 転がる小さな禅僧第15話 ペロリン君の進化第16話 おじさんにできること第17話 ピクーニャとコンドル第18話 イグアナ会議第19話 ゾウガメの時間第20話 飛べない理由第21話 対話する鳥(あとがきに代えて)【著者略歴】ドリアン助川(どりあん・すけがわ)作家、歌手。明治学院大学国際学部教授。1962年、東京生まれ。早稲田大学第一文学部哲学科を卒業後、1990年にバンド「叫ぶ詩人の会」を結成。解散後、執筆活動を開始。2013年出版の小説『あん』(ポプラ社)は映画化に加え、22言語に翻訳され、フランスの「DOMITYS文学賞」「読者による文庫本大賞」の二冠に。『線量計と奥の細道』(集英社、日本エッセイスト・クラブ賞受賞)、『新宿の猫』(ポプラ社)、『水辺のブッダ』(小学館)など著書多数。

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