• 著者ぎょうせい

月刊 ガバナンス 2011年4月号

特集:地域ガバナンスの10年

小誌・月刊『ガバナンス』の創刊は2001年4月のこと。地方分権一括法施行から1年、さらには省庁再編、NPO法や介護保険法がスタートするなど、新しい時代の始まりだった。

あれから10年。小泉内閣の三位一体改革によって財政難に陥る自治体が続出。「平成の大合併」で市町村数は3,232(99年3月31日現在)から1,727(10年3月31日現在)にまで4割以上減った。自民党政権時に第2次改革に向けて地方分権改革推進委員会が発足し、09年9月には「地域主権改革」を内閣の一丁目一番地に掲げる民主党政権が発足。地方分権改革に弾みがつくと思われたが、10年3月に国会に提出された地域主権改革関連3法案がいまだ成立しないなど、暗雲が立ちこめている。

一方、この10年でNPO活動が充実し、自治体と市民・NPOとの協働、市民参画は格段に進んできた。自治基本条例や議会基本条例の制定が進み、総合計画条例も視野に入るようになった。特に議会に対する市民の目が厳しくなり、議会改革が進んだことは、地域ガバナンスを考える上で見逃せない動きだろう。創刊10周年を機に、「地域ガバナンスの10年」を検証しつつ、今後の姿を展望したい。

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