特集:自治体「情報」共有への論点
今夏、社会的な関心を集めた「不在高齢者」の問題。家族や地域の絆や縁の希薄化が指摘されるとともに、住基台帳制度や戸籍制度などの限界、さらには自治体や国が持つ「情報」の共有化や活用のあり方がクローズアップされた。地域が抱える問題がより高度化・複雑化し、タテ割りを越えた柔軟で総合的な対応や、行政の枠にとらわれない市民・民間との連携が求められるなかで、情報の共有化や活用の重要性はさらに高まっていく。一方、個人情報保護の視点は、現代社会の基本となる価値観であることに変わりはない。こうしたなかで自治体はどう「情報」に向きあい、共有化や活用を進めていけばいいのか。国の情報公開法改正の動向なども含めて考えていきたい。