鉄道の高架下商店街〈晴天通り〉で働く美子の前に、ある日、コーヒーと銭湯を愛する探偵が現れる。その話を聞いた町の人たちは、それぞれの秘密を語りだす。忘れたはずの出来事や未来への迷いをふりはらう、小さな勇気と決断。遠くからそっと誰かを想う優しさにふれ、新しい一歩を踏み出す物語。巻末に「荒野のベーコン醤油ライスの作り方」を新規収録。