• Author㈱自動車保険ジャーナル

自保ジャーナル NO.2145 2023.11.9

1.29歳女子主張の軽度外傷性脳損傷(MTBI)に伴う7級4号高次脳機能障害は画像所見を欠き、意識障害認められない上、臨床症状があったと認めることはできないとして高次脳機能障害の発症を否認した 2.店舗駐車場内を自転車で走行中に後退してきた被告乗用車に右下肢を接触されCRPSを発症し自賠責7級4号認定の後遺障害を残す39歳女子原告には被告車との接触は認められないとCRPSの発症を否認し人的損害の発生も否認した 3.自賠責8級7号右足関節機能障害等の併合7級の他、同12級右下肢瘢痕等から併合6級後遺障害を残す31歳男子飲食店勤務の逸失利益をセンサス男性高卒全年齢平均の89%を基礎収入に67歳まで45%の労働能力喪失で認定した 4.自賠責併合11級右鎖骨変形障害及び右膝関節機能障害を残す48歳男子鍼灸師主張の本件事故による6級7号右腰仙部神経叢障害を否認し右鎖骨変形障害は労働に影響を与えないと14%の労働能力喪失で後遺障害逸失利益を認定した 5.自賠責12級14号顔面醜状及び同14級9号右膝痛の併合12級後遺障害を残す52歳男子飲食店経営の後遺障害逸失利益を顔面醜状が営業活動においてマイナスの影響が全くないとはいえないと8年間9%の労働能力喪失により認定した 6.X乗用車で信号待ち停車中に後続のY乗用車に衝突され14級9号頸部痛等の他、リアバンパーが損傷したとする女子Xの主張はY車のナンバープレート固定ボルトが接触したとは認められないとX主張事故の発生を否認した 7.追突され12級13号頸椎部運動障害等を主張する30歳代男子のジャクソンテスト及びスパーリングテストは一貫して陰性で首及び右上肢痛の既存障害からも本件事故による後遺障害の残存を否認し事故後約3ヶ月で症状固定と認定した 8.乗用車で停車中に大型貨物車に玉突き追突された兼業主婦らの接骨院での施術は医師の指示がない上、必要性及び有効性があったとは認められず、過剰、濃厚な施術から合理性・相当性を欠くと本件事故との因果関係を否認した 9.乗用車で走行中に渋滞車線からY乗用車が車線変更してきた時の急制動により頸椎・腰椎捻挫等を受傷したとするXの陳述は客観的事実と整合しない等からXの受傷を否認した 10.原告自転車で歩道左端に寄って停止中に対向の被告自転車に衝突されたとの主張は原告自転車も移動していて正面衝突的な出合頭事故と認め、互いに前方不注視やハンドル操作を誤った過失があると双方に5割の過失を認定した 11.Xポルシェのエンジン内洗浄作業を依頼したY修理工場の過失によりエンジンが損傷したとの主張はスカッフ傷が生じた機序については真偽不明でYの行為とスカッフ傷の発生との間に因果関係は認められないと請求を棄却した 12.原告運送会社の車庫内道路を被告乗用車で走行し駐車中の大型貨物車にスピンして衝突は被告のドリフト走行により発生したと認め、本件損害は被告車両を「競技」のための練習に使用したことにより生じたと認定し免責条項を適用して保険金請求を棄却した 13.男子Xが駅改札内のコンコースを歩行中に転倒し左TFCC損傷を負い通院したとする傷害保険金請求はXの事故の発生についての供述は信用できず約11年間に15回の保険金請求は余りに不自然である等から事故の発生を否認し請求を棄却した

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