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  • 出版社青土社
  • ISBN9784791714568
  • 発行2023年11月

現代思想

平田篤胤は荷田春満、賀茂真淵、本居宣長と並ぶ国学者でありながら、和辻が言うように国粋主義や皇国史観などにも影響をあたえた思想家でもある。死後の世界である幽冥界を克明に活写し、キリスト教を彷彿とさせるような主宰神を想定し、古学を学ぶものは大倭心すなわち「霊の真柱」をもつことこそが重要だという思想は、国学や日本思想史の流れのなかにおいて稀有な存在である。こうした思想家がなぜ現れたのか、そもそも平田篤胤とは何者なのか……。一八、一九世紀から幕末・維新の動乱期に、大きな影響をあたえ、現在もなお人びとをひきつける平田篤胤という存在に、民俗学、宗教学、歴史学などさまざまな分野からアプローチする。これまであまりまなざされてこなかった篤胤の姿にせまる特集。

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