「子どもの権利、守られてないじゃん!」
緑野小学校6年1組、金沢葉菜の一学期がはじまった。
同じクラスになった幼なじみの賢也や、親友の光咲、となりの席の紳、紀里佳といっしょに、新しい担任の先生のもと、これまでどおりの学校生活をすごしていくと思っていた。
ところが、なんだか、まわりのみんなの様子がおかしい。ふとしたことから葉菜は、クラスメートたちの悩みや苦しみを、つぎつぎに知ってしまう――。
父親の家庭内暴力、学校でのセクシャル・ハラスメント、母親からの干渉、女子を見くだす家族……。
ああ、知りたくなかった。気がつけば、みんなのいつもの毎日が、危機(クライシス)だった。
子どもの権利って何? 大人は知ってるの? 守られてないじゃん!
もう、がまんの限界―――ついに、子どもたちは声をあげる!