• Author㈱自動車保険ジャーナル

自保ジャーナル NO.2146 2023.11.23

1.65歳男子公務員の3級高次脳機能障害は入院の合間のリハビリとしての自宅滞在中の転倒による脳挫傷が原因であることから治療の最中に生じたと本件事故との因果関係を認め労働能力喪失79%で後遺障害逸失利益を認定した 2.42歳男子労災11級認定の脳脊髄液漏出症は起立性頭痛認められず画像所見が存在しない等から否認し、後遺障害の残存も否認して事故後約6ヶ月で症状固定と認定した 3.停車中に軽微追突された27歳女子主張の12級13号脳脊髄液漏出症は起立性頭痛認められず脳脊髄液が漏出する程度の受傷機転とは考え難い上ブラッドパッチによる効果が一時的等からも脳脊髄液漏出症の受傷を否認した 4.日常生活や勤務先での作業等に支障が生じていると29歳男子会社員の12級13号右手関節TFCC損傷を認めセンサス男性同年齢平均を基礎収入に15年間14%、以降の23年間5%の労働能力喪失で後遺障害逸失利益を認定した 5.男子トラック運転手主張の12級13号腰痛及び両大腿部しびれ等は画像所見認められず神経学的所見にも乏しいと自賠責同様14級認定し後遺障害の影響が低減するには一定の時間を要すると7年間5%の労働能力喪失で逸失利益を認めた 6.貨物車で駐車中に後退してきたY乗用車に衝突され自賠責非該当も14級9号左上肢しびれ等主張の55歳男子Xの本件事故による衝撃は大きくなく受傷経緯も明らかでない等から後遺障害の残存を否認し事故後約5ヶ月で症状固定と認定した 7.原付自転車で走行中にY乗用車に幅寄せされブレーキレバーを強く握り左にハンドルを切ったことから左手部挫傷を負ったとする38歳男子X主張の事故態様を否認しYの行為によってXが受傷したとは認められないと請求を棄却した 8.乗用車で走行中の45歳女子XがY乗用車との衝突を避けようと急ハンドル、急ブレーキをかけて頸椎捻挫等の傷害を負ったとする主張はドライブレコーダーの動画等からX主張の事故態様を否認し受傷も認められないと否認した 9.早朝高速道路で路肩に停車中のB乗用車に居眠りY貨物車が衝突して前方に押し出されたB車に轢過され死亡した21歳男子Aには過失相殺をすべきほどの落ち度があるとはいえないとAの過失を否認した 10.夜間高速道路の追越車線上で停止していた被告大型貨物車に追突した原告大型貨物車は先行車両のハイビームへの切り替え、ハザードランプ点滅を音楽に気をとられて気づかず減速なく走行したことから前方不注視の程度は著しいと6割の過失を認定した 11.黄点滅信号交差点を直進中の原告乗用車と左方路の赤点滅信号から進入してきた被告貨物車の衝突は被告側の左方優先以外に原告側と被告側では優劣関係が生じないとして制限速度を時速10㌔㍍超過の原告車に7割の過失を認定した 12.信号のない交差点の優先道路を走行中に左方路から一時不停止で進入してきた被告貨物車に出合い頭衝突された原告乗用車は被告車が一時停止するであろうと考えた等の軽度の注意義務違反は免れないと5%の過失を認定した 13.p8ty→yぬy丁字路交差点を原付自転車で直進中の原告が左方路から進入しようと停止中の被告乗用車との衝突を避けハンドルを右に切って転倒し受傷は被告車の停止地点と原告の転倒に因果関係は認められないと被告車の運行による受傷を否認した

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