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  • 著者髙岡美緒 曽我有希
  • 出版社日経BP
  • ISBN9784296203420
  • 発行2024年2月

世界トップ投資家の共通言語 大化けする人と企業を見いだすために何を見ているのか

★日本企業の飛躍を妨げるグローバル「共通言語」
 世界トップの投資家は、多くの日本人ビジネスパーソンが知らない「共通言語」でコミュニケーションをとっています。それは「英語」を話すことではありません。数多くの企業との接触を通じて得た企業評価のセオリーを標準化したものです。
 日本企業が飛躍できない一因は、飛躍する力がないからではなく、力はあるが「潜在的な価値を発揮できていない」ことにあるように思います。グローバル視点で見れば、日本は地方にある一つの都市に過ぎません。地方には地方の「良さ」がありますが、その「良さ」を知ってもらうにはグローバルな「共通言語」で語る必要があります。そうしなければ良さを分かってもらうことはできず、潜在的な価値を発揮できないままになります。
 これが日本企業の飛躍を妨げている本質で、それを本書の著者らは「日本はもったいない」と表現し、「そうしたもったいないを少しでも解消したい」という思いで本書を執筆しています。筆者らは英国のオックスブリッジで理系の学位を取ったのち、国内外の金融機関で投資キャリアを積んできた、世界も日本もよく知るビジネスパーソンです。
 本書にはファンドマネジャーやベンチャー投資家が登場しますが、投資手法の伝授や株価対策の指南をする本ではありません。世界トップのファンドマネジャーやベンチャー投資家が発する「フレーズ」に注目し、投資家がフレーズに込めた意図を説明することで、グローバル共通言語を学ぶ書です。
 筆者らが本書で伝えていることは、思考の微細な調整です。共通言語の視点を理解することによってコミュニケーション上の「ずれ」をなくし、いくつかのTWEAK(小さな調整)をする。難しいことではなく、「そういうことなんだ」と一度理解すれば、マスターできるものばかりです。思考の調整をそうすることによって、日本企業がグローバルなビジネスの場で新たな成功を勝ち取る可能性が高まると、筆者らは信じているのです。
 グローバル共通言語を学ぶことは、日本人ビジネスパーソンの必須科目にしてもいいくらいの価値があります。ぜひ本書でその価値を確かめていただきたい。

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