• Author㈱自動車保険ジャーナル

自保ジャーナル No.2150

1.自賠責14級9号認定の頸部痛及び両手指の痺れ等を残す49歳女子主張の12級脳脊髄液漏出症、肩関節機能障害及びCRPSの受傷を否認し、本件事故による後遺障害の残存も否認して、事故後約6ヶ月で症状固定と認定した 2.女子X主張の7級右上肢CRPSはXの行動を撮影したビデオの画像等からXが右手で水道の蛇口を開け、右手で重さのあるごみ袋を持ち収集場まで運んでいる等から日常生活に支障は認められないとCRPSの発症を否認した 3.37歳男子の自賠責9級9号右耳難聴は標準純音聴力検査結果が事故直後よりも1ヶ月後に悪化しているのは不自然である他、ABR検査が1回のみで他覚的聴力検査による裏付けがない等から本件事故による右耳難聴を否認した 8級脊柱変形及び12級7号右股関節機能障害の併合7級を残し事故後減収のない49歳男子会社員の後遺障害逸失利益を一般的な7級の56%の労働能力が失われたとまでは認め難いと17年間35%の労働能力喪失で認定した 5.32歳男子主張の14級9号項頸部痛等は同一部位を受傷した前件事故から約4年しか経過していない等から本件事故により前件事故とは別の後遺障害が生じたとは認められないと本件事故による後遺障害の残存を否認した 6.工事現場で停車中の原告会社コンクリートポンプ車に後退してきた被告会社コンクリートミキサー車が衝突した本件事故と原告車の動作不良との因果関係を認め修理費約920万円を認定した 7.人的損害につき和解契約①を締結したXの錯誤による取消の主張は承諾書に自ら署名押印等が認められ意思表示に錯誤はないと否認し、物的損害についての和解契約②の被告側損保担当者の説明義務違反による解除の主張も否認した 8.40歳男子原告が自転車で走行中に被告アパートの前の道路端に置かれたコンクリートブロックに接触して転倒し受傷した事故で被告が本件ブロックの土地工作物責任上の占有者に当たるとは認められないと原告の請求を棄却した 9.未明の山道をオークションで購入したレクサスで走行中の原告が目の前を横切った障害物を避けて河川に転落し全損になったとする車両共済金請求は原告の故意又は重大な過失により生じたとはいえないと共済金請求を認容した 10.X所有の被保険乗用車を知人Vが運転中に海に転落して全損になったとする保険金請求はXには本件事故を故意に起こす動機があり、約2年間に極めて高頻度の保険金請求からもXの故意事故を推認し乙損保の調査料等の請求を認容した 11.64歳男子Aが海外旅行先で遊泳中に溺死したことによる海外旅行傷害保険金請求はAは本件事故の前に急性心筋梗塞から意識障害を来し海水を吸引して溺死したと認め本件疾病免責条項を適用し請求を棄却した 12.両側肥厚性鼻炎の治療として内視鏡下鼻腔手術を受けたことから団体医療保険契約に基づき手術保険金20万円を請求する女子Xの本件手術は手術保険金の対象である「頭蓋骨観血手術」には該当しないと請求を棄却した 13.X会社所有の本件建物を賃貸しているV会社の店舗から出火し本件建物の他、設備什器一式等の動産が焼損したとする約2億6千万円余の保険金請求はX会社取締役でV会社代表取締役であるUの意を受けた店長Tの放火と認め請求を棄却した

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