• Author㈱自動車保険ジャーナル

自保ジャーナル №2152 2024.2.22

1.40歳代男子原告の両上肢軽度麻痺から労災認定同様5級2号後遺障害の主張は原告が事故約2ヶ月経過後に訴えた各症状は専ら既存の頸椎疾患に由来すると本件事故と後遺障害残存との因果関係を否認した 2.33歳男子嘱託社員主張の自賠責非該当も労災認定同様12級右手関節機能障害及び7級右手指用廃の併合6級後遺障害を労災8級相当の右手関節及び手指関節機能障害と認め45%の労働能力喪失により後遺障害逸失利益を認定した 3.自賠責10級7号左母指可動域制限等、同12級6号左肩関節機能障害、同12級12号右母趾可動域制限等から併合8級後遺障害を残す減収の生じていない39歳男子トラック運転手の逸失利益を労働能力喪失30%で認定した 4.右側頭骨陥没骨折等から自賠責13級2号複視及び同14級9号頭痛の併合13級後遺障害を残す10歳男子の本件事故による複視の残存を否認しセンサス男性全年齢平均を基礎収入に18歳から3年間5%の労働能力喪失で逸失利益を認定した 5.自賠責10級11号認定の左足関節機能障害を残す27歳男子は草野球の試合に複数回出場し年30回もゴルフのラウンドをしている等から抜釘後も階段の降段に必要な可動域角度はあったと左足関節機能障害の残存を否認した 6.5級2号脊髄症状主張の37歳男子の本件事故と頸椎椎間板ヘルニアの発症又は増悪との因果関係を認め11級7号脊柱変形を認定し既に起こっていた椎間板の膨隆が大きく寄与したと5割の素因減額を適用した 7.53歳男子自営業主張の12級13号左肩関節痛等を否認し自賠責同様併合13級左小指機能障害等を認め事故前年度と前々年度の平均額約66万円を基礎収入に平均余命の半分の14年間9%の労働能力喪失で後遺障害逸失利益を認定した 8.左膝蓋骨骨折の傷害を負った50歳代男子主張の12級13号左膝関節痛等は骨癒合が得られており他覚的所見は認められないものの左膝の疼痛は本件事故後一貫して続いていたと14級9号後遺障害を認定した 9.信号交差点で右方路から時速16㌔㍍で進入してきたY電動アシスト自転車に衝突されたX自転車の衝撃はY車に重量があることから軽微ではなく、転倒を避ける動作等によるXの身体への外力は大きかったとしてXの両手関節・頸椎捻挫の受傷を認めた 10.男子原告主張の14級9号右肩痛及び右環指痛は医療機関等において異常所見は得られず将来において回復困難な障害とは認められない等から後遺障害の残存を否認した 11.駐車場内で駐車中に後退乗用車に逆突された男子主張の腰部打撲、左股関節唇損傷等は双方車両に特段損傷みられず、股関節のストレッチは入念に行っており左股関節が過度に開排位したとも考え難い等から本件事故による受傷を否認した 12.狭路内の3.3㍍間を徐行してきた被告乗用車の左ドアミラーと原告佇立者の背面との接触は非常に軽微とし原告の肋骨骨折は既に骨癒合が完成していて新鮮骨折とは認められない等から原告の受傷を否認した 13.信号交差点での横断歩道を横断中の原告3人乗り自転車と右方から左折してきた被告タクシーとの衝突で原告らの乗車方法が本件事故や損害の発生・拡大に具体的に寄与したこととは窺われないと5%の過失を認定した 14.交差点内の第1車線を走行中に第2車線から左合図も出さずに車線変更してきた被告貨物車に接触された原告乗用車には被告車との接触を回避する措置を講じることは困難であったと被告車の一方的過失を認定した

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