「崖っぷちから落ちかけたぼくたちは一瞬ふたりそろってよろめいたんだ。
でもぼくは日本の格闘術であるバリツを少々かじっていて、何度もそれに救われたことがあってね。」
――サー・アーサー・コナン・ドイル『空き家の冒険』より
名探偵シャーロック・ホームズが宿敵モリアーティ教授とライヘンバッハの滝で対決した際に披露した伝説の格闘術バリツ(Baritsu)。
そのルーツはイギリス人エドワード・W.バートン=ライトが日本の柔術にボクシング、サバット、ステッキ術を組み合わせて生み出した護身術「バーティツ(Bartitsu)」ではないかと言われている。1899-1900年に発表された当時そのままの120点を超える写真と文章で幻の護身術を一挙紹介。
シャーロキアン大槻ケンヂさん大推薦!!
「夢にまで見たバリツ!! ホームズを救った謎の護身術の正体がついにここまで詳しくわかるだなんて驚いた!!
“最後の事件”の大解決」
†本書の内容(一部)†
新しい護身術
厄介者を部屋から追い出す
顔面を狙ってきた相手を無力化する
背後からの奇襲で羽交い絞めにされ両腕を封じられてしまったら
腰のベルトをつかまれたり、コートのポケットをつかもうとされたら
あなたの襟をつかんでいる相手の右手を振りほどき、投げ飛ばす
相手に両手首をつかまれてしまったら
相手にコートをつかまれ揺さぶられる――相手からどう逃れ、どう投げ倒すか
右手で顔面に殴りかかってくる相手から防御する
背後から襟をつかんできた相手から逃れる方法
相手に右腕をつかまれてしまったら
杖を使った護身術
間合いで防御する――相手との間合いを広げ、攻撃を受けるリスクを回避しつつ相手を射程に捉え続ける
相手の杖の射程から外に出つつ攻撃をする
軽い杖や傘しか持っていないのに、頑丈な杖を持つ相手に襲われたなら
杖を使ってボクサーから身を護る
背が高く、すばやさにもステッキ術にも自信がない人が、自分より背が低い熟練の相手と出くわしたら
杖を持っているときにキックの達人が襲ってきたら
普通の杖しか持っていないのに、先の尖った棒や長い棒を持つ相手に襲われたときには
杖を使えなくしようと飛びこんでくる相手を撃退する
まっすぐな杖を持った相手から、フック状の柄の杖を使って身を護る
人混みの中で杖を武器として使うには
杖で頭を狙われたら――防御とカウンターにはこんな方法がある
付録 強い男に見せるには
監修者まえがき/あとがき
訳者あとがき