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  • 著者阪西敦子
  • 出版社ふらんす堂
  • ISBN9784781416427
  • 発行2024年3月

金魚 / 阪西敦子句集

◆第一句集
ラガーらの目に一瞬の空戻る
稲畑汀子の言葉として「見るから観るへ」というのがある。これはただ眺めるだけではなく、その奥にある季題の本質を探ることが大切であるという意味だが、まさにそれを実践した素晴らしい作品群である。
(跋より・稲畑廣太郎)
◆句集より
人の上に花あり花の上に人
俎も菜箸もまた独活の香に
金魚揺れべつの金魚の現れし
香水を濃く幻に飽きやすく
松分けて来たる光は秋の海
秋祭ある沿線やすこし飲む
焼藷の大きな皮をはづしけり
寒卵片手に割つて街小さし
初鴉道うつとりと眺めをり
東京に友人多し絵双六

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