株価や通貨が世界的に動揺するなか、日本では金融機関の破綻が相次いでいる。本書は、システムの機能不全の原因として不良債権問題に焦点をあてることで、市場メカニズムの抑圧、有効な競争状態の欠如、金融行政のあり方、といった根本的欠陥を検証するとともに、金融再編時代の課題として、透明性と公開性を柱とする具体策を提示する。