<内容紹介>
神社の境内のその先に、夕方から夜にかけてのみ開く商店街『夕闇通り』がある。
きれいな提灯が立ち並ぶそこは、現世と幽世の境目にある、あやかしたちが営んでいる商店街。現世との境界があいまいになったときに、不安定な人間が導かれたように訪れるのだという。
夕闇通り商店街にたたずむ、レトロな喫茶店「純喫茶またたび」。
カウンター、蓄音機などがあり、古き良き空気が流れるお店である。
店主は蝶ネクタイをつけた黒猫で、お代は頼んだメニューにまつわる「思い出」を話すこと。
クリームソーダやナポリタン。懐かしい料理を通して「思い出」に隠されていた〈自分の心〉に気づいていく……。
<著者プロフィール>
2018年『菓子先輩のおいしいレシピ』で小説家になろう×スターツ出版文庫大賞の特別賞を受賞し、書籍化デビュー。著者に『恋する金曜日のおつまみごはん~心ときめく三色餃子~』、『異世界でお菓子を振舞ったら、王子と竜騎士とモフモフに懐かれました』などがある。