最福神社門前で、すずと母・きよが切り盛りする人気の茶屋 「たまや」。
その一角では占い師・一条宇之助が「がらん堂」として客を迎えている。
ある日やってきた神田で小道具店を営む伝兵衛という男は、半年前に妻を亡くし、自身も娘もふさぎ込み、さらに家では不思議な音やにおいがすると言う。
占いにより邪気を察した宇之助とすずが伝兵衛の家を確かめに行くと、そこには異国の皿が……。
友を案ずる心、亡き母を想う心、ふがいない自分に苛立つ心。
日々を懸命に生きる人々の心に寄り添う占いが温かい、大人気シリーズ第三作!