「百万の軍勢を率いさせたい」 天下人豊臣秀吉にそう言わしめた男、大谷刑部。敦賀五万石の小領主は、なぜ天下分け目の大戦を起こせたのか。どんな思いで関ケ原の戦場に立ったのか。生い立ち、病との闘い、父なる主君、友との出会いと訣別、家臣・家族との絆、そして、最強の敵への挑戦。謎につつまれた名将の渾身の生き様を、新視点で描く。これは運命から逃げず、命を燃やし尽くし伝説となった男の物語。