特集:本誌調査 自治体の子ども医療費助成 市区町村の6割が高校生まで「無料化」
子ども医療費の助成対象を高校生まで引き上げる自治体が急増している。本誌が都道府県等を通じて市区町村の実施状況を調査したところ、現在、医療費を高校生まで助成しているのは、入院で1063市区町村、通院で986市区町村に上ることがわかった。昨年4月1日時点に比べ、入院は18%(163市区町村)増、通院は20%(164市区町村)増と、いずれも大幅に増えた。市区町村が助成対象年齢を引き上げる背景には、子育て支援策を拡充して少子化に歯止めをかける目的のほか、新型コロナウイルス禍や物価上昇で子育て世帯の経済的負担が増していることがある。半面、助成の拡充は過剰受診を招いて医療費を増大させかねない懸念もある。