特集:どうなるスマート・スーパーシティー デジタル田園都市構想で加速?埋没?
先端的なデジタル技術を活用して地域の課題解決や住民サービスの向上を分野横断的に目指すスマートシティーやスーパーシティーの取り組みが新たな段階を迎えている。2021年10月に発足した岸田文雄内閣が看板政策として「デジタル田園都市国家構想」を新たに打ち出し、地方のデジタル化を強力に推進し始めたためだ。構想を実現するための大規模な交付金の新設による地方のデジタル実装の進展が、スマートシティーやスーパーシティーの加速につながるとの期待が高まる一方、デジタル化の「選択肢の1つ」に埋没し、むしろ整備促進の機運がそがれるとの懸念も出ている。まちづくり全体のスマート化か、個別分野のデジタル実装か。「住民合意」や「データ管理」などの課題をこなしながら、各自治体・地域の選択がその行方を左右しそうだ。