特集:自治体調査 コロナ禍の世界遺産 観光は苦境、地域資産としての役割模索
ユネスコが認定する世界遺産が、新型コロナウイルスの感染拡大で転機を迎えている。移動の自粛が長期化して観光客が大きく減少。地元では当初見込んでいた経済効果が望めなくなった。本誌が世界遺産を持つ自治体へ調査したところ、コロナ禍でも国内外からの観光客を求める切実な事情が浮かび上がった。一方で、現在の危機を前向きにとらえ、地域資産としての役割を模索する動きもあった。この7月に国内で25件目が登録されたなか、世界遺産のあり方の再考が求められている。