• Author㈱自動車保険ジャーナル

自保ジャーナル №2157 2024.5.9

1.渋滞停車中に追突された男子X主張の12級13号脳脊髄液漏出症は起立性頭痛等認められず本件事故との因果関係を肯定する医師の意見は採用できない等から発症を否認し本件事故による後遺障害の残存も否認した 2.57歳男子原告の左側頭葉皮質下出血は既往症の高血圧により発症したと認め、本件事故による14級9号失語症等の残存を否認し、消滅時効の完成により原告の請求を棄却した 3.河川敷で犬の散歩中に被告自転車にリードを接触され右腕を引っ張られて転倒した33歳女子の5級6号右上肢麻痺は右腕神経叢引抜き損傷によるものではなく非器質的要因によるものと認定して3割の素因減額を適用した 4.兼業主婦主張の12級13号胸郭出口症候群及び同梨状筋症候群の併合11級後遺障害は本件事故による影響は長くても6ヶ月で消失すると考えられ適切な対応をすれば改善が期待できる等から後遺障害の残存を否認した 5.自賠責12級12号左足第1指関節機能障害等併合12級を残す減収のない24歳女子公務員は後遺障害がもたらす経済的不利益を是認する特段の事情があると67歳までの43年間12%の労働能力喪失で後遺障害逸失利益を認定した 6.45歳女子の自賠責10級11号左足関節機能障害は可動域の推移は不自然で症状固定時の測定値を信用することはできないと否認し12級13号左足痛等を認定した 7.頸椎捻挫及び右肩挫傷等から約5ヶ月間通院したとする45歳男子の接骨院施術費は医師の指示なく通院等から施術の必要性認められず、月12日程度という高頻度の施術から有効性及び相当性も認められないと接骨院施術費を否認した 8.歩車道の区別のない道路左側を歩行中に後続の自転車に衝突された51歳男子建築業等の39日間通院した整骨院施術費を否認し休業損害の発生も否認して左側通行の落ち度等から1割の過失を認定した 9.駐車場通路を乗用車で進行中にY乗用車に衝突された女子X主張の頸椎捻挫、左上肢捻挫等の傷害はX車に生じた衝撃は大きくなく初診から4ヶ月間受診していない等から本件事故によるXの受傷を否認した 10.自転車搭乗中に被告乗用車に接触され転倒しないよう地面に足を着いて踏ん張ったことにより12級13号右膝痛を残したと主張の男子原告に過度の負荷が生じたとは考え難い等から本件事故による受傷を否認した 11.抗議中の被告乗用車に急後退された際に右足を轢過され11級9号右足背痛等を残したとする男子原告の右足には骨折等の器質的変化は認められず、原告主張の事故態様は右足の状態と整合しない等から右足の轢過を否認した 12.片側3車線道路で第2車線走行車を第1車線から追い越した直後に第2車線に車線変更して走行中に右後方の第3車線から車線変更してきた被告大型貨物車に衝突された原告乗用車に2割の過失を認定した 13.停車中に徐行で進行してきた被告貨物車の荷台の貨物がバランスを崩して倒れて損壊され経済的全損となった原告セミトレーラーの休車期間を1年と認め約704万円の休車損害を認定した 14.積荷搬出中の原告ワイドロングウイング冷凍車が被告貨物車に衝突された修理期間を約3ヶ月間と認め代車として同仕様の冷凍車を賃借する必要性があったとし日額3万8,000円の賃料で代車費用約355万円を認定した 15.約2年前に脳梗塞を発症の69歳男子Aのトラック運送業務中の自損死亡事故による人身傷害保険金等の請求は本件事故がAの脳疾患等の疾病によるとは認められずAの重大な過失によるとも認められないと保険金支払を認容した

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