統制されぬ権力は常に自由の宿敵となる。ルーズベルトが提唱したあの「四つの自由」を実現してゆく条件、国家権力が従うべき基準とは何か。ファシズムの脅威に鋭い洞察を加えるとともに、近代国家がはらむ権力と自由の矛盾を考察、自由・平等・平和の不可分性を強調する。イギリスの思想家ラスキの全貌をうかがうに足る現代の自由論。