人生の闇と光を炙り出す。桜木ワールドを凝縮した傑作
奔放な実母・咲子とも、二度目の結婚で産んだ娘・やや子とも生き別れた塚本千春という女。昭和から平成へと移りゆく時代、血縁にとらわれず、北の大地をさすらう千春は、やがて現代詩の賞を受け、作家を夢見るが……。千春の数奇な生と性、関わる人々が抱えた闇と光を、研ぎ澄まされた筆致で炙り出す珠玉の九編。直木賞作家・桜木紫乃の真骨頂!
新井見枝香さん(エッセイスト・踊り子)激賞!
「桜木紫乃は、その小説にどうしても必要な言葉しか残さない。だから私は、一言一句漏らすまいと、〓り付くようにして読む。」