大きく変動する地球環境の実情を調べ,地球の未来がどうなるのか,私たちはどうしたらよいのか.政府や国際機関でも,この事態を解析し,どう対応すべきか,種々の提案がなされている.
本書では,環境問題の事象とともに,それに関係する基礎科学についても解説している.そして,持続可能な地球環境に根づいた私たちの社会をどのように保全していけばよいのかを考えよう.
本書の構成は,最初の2 章を導入部として私たちの住空間である大地,海洋,大気と太陽の恵みについて述べる.3 ・4 章は基礎となる物理と化学の基礎概念について解説(この2章は必要に応じて勉強すればよい).本論では物質と資源( 5 章),エネルギー・脱炭素・気候変動・水素社会( 6~9 章)などの関わり,大気・海洋・大地(10~12 章),最後に公害と地球環境の限界(13・14 章)について述べ,私たちの暮らしについて総括する(15 章).