問題解決をその存在意義とする公共政策学にとって、政策の合理化は極めて重要で、様々な議論が交わされ、たくさんの試みがなされてきました。その歴史はまさに、見果てぬ夢を追い続けてきた人類の挑戦と挫折の歴史、と言ってもいいかもしれません。EBPMという言葉が世間に飛び交い、政策の合理化をめぐって新しい議論が始まりつつある今、こうした歴史を踏まえつつ、その特徴や意義、そして限界について、あくまでも大まかではありますが、全体を見通せる見取り図を描く、それが本書の目的となります。