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  • 著者若竹千佐子
  • 出版社河出書房新社
  • ISBN9784309039251
  • 発行2024年11月

台所で考えた

夫を亡くし、63歳で主婦から作家に
大ベストセラー/芥川賞受賞作『おらおらでひとりいぐも』著者の初エッセイ集
身近な人の死、孤独と自由、新しい老い、自分を知る楽しさ、
家族の形、ひとりで生きること、みんなで生きること――
書いて考えて辿りついた、台所目線の哲学
その頃の私は相変わらず家庭の幸福に酔うてもいたが、
そうでもない自分も知っていた。
つまらない、飽き足らない、心の奥で私はそう思っていたはずで、
それをはっきりと言葉にすることを恐れてもいた。
言葉にしたとたんそれが顕在化する。(中略)
人に見くびられないように、いい人と思われるように外に武装し、
内に外に何重にも押し固めて見えなくなっている自分の心というもの(中略)
家庭という狭い世界にいるけれど、台所からだって世の中は見える、
そううそぶいて何とか心の均衡をとっていたところがある。ーー本文より
NHK『こころの時代』で大反響「ドラゴンボール」も収録
【目次】
一さじのカレーから 
母校へ 
人が変わる瞬間 
どうしよう 
ドラゴンボール 
悲しみのなかの豊穣 
魔法の杖 
歌にまつわる話 
飽きない 
かつて確かに生きていた人の声を 
「どん底」の圧倒的な笑い 
人生の十冊 
土を掘る 
玄冬小説の書き手を目指す 
うちに帰りたい 
母に会う 
小説の功罪 
家移りの祭り 
自分観察日記 
言葉で父を遺す 
おタミさんとおくまさん 
女の人生はいつだって面白い 
弱気の日に 
宴のあと 
コロナの時代 
変幻自在な面白さ 
上がらない質 
自分を磨け 
遠野へ 
上高地にて 
一番大切な喜び 
つながる 
「おらおらで」の前に今必要なのは、共に生きること 
付かず離れず 
人間ハシビロコウ 
私の戦い方

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