大航海時代をヨーロッパからの視点で考えたのが『南蛮のみち』であり、中国からの視点で考えたのが『〓(びん)のみち』になる。中国東南部の福建省は古来から「〓(びん)」と呼ばれ、日本とのつながりが深い。マルコ・ポーロが立ち寄った泉州、一大海上王国をつくった鄭成功ゆかりの厦門を訪ねてゆく。筆者の脳裏に、東西交渉史の主役たちが浮かんでは消える。