――なぜ対話するだけで、これほどの変化が生ずるのだろう。――なぜこんな「ふつうのこと」で、回復が起きてしまうのだろう。ラカン、ベイトソン、バフチン、レイコフ、中井久夫……著者の全キャリアを支えてきた思想を総動員して、この哲学的疑問に真正面から答えた渾身の一冊。こうして対話という魔法はゆっくりとその全貌を現しはじめた。この魔法のすばらしさは、謎が解けても効くことである。