• Author㈱自動車保険ジャーナル

自保ジャーナル No.2169

1.7歳男子主張の高次脳機能障害、軽度外傷性脳損傷(MTBI)、非器質性精神障害のいずれの発症も否認し、本件事故による後遺障害の残存も否認した 2.50歳代主婦主張の中心性脊髄損傷等による5級2号上下肢麻痺等は事故から相当期間経過後に重篤化し症状固定後もさらに悪化という症状推移は本件事故による外傷とは考え難いと否認し自賠責同様14級9号頸部痛等を認定した 3.31歳男子会社員主張の右母指機能障害を否認し自賠責同様併合11級右肩痛及び右膝痛等を認め馴化が生じる等から労働への支障は軽減すると実収入を基礎収入に15年間20%の労働能力喪失で後遺障害逸失利益を認定した 4.50歳代女子主張の11級7号脊柱変形障害及び12級13号右上下肢筋力低下等の併合10級後遺障害は頸椎圧迫骨折は認められず、右上下肢の各症状については異常所見が見当たらない等として本件事故による後遺障害の残存を否認した 5.80歳女子主張の3級3号両下肢痺れや腰臀部痛等は過去の交通事故による腰部運動痛等の残存や約1年数ヶ月間前に多発関節痛等の訴え等からも本件事故による両下肢痺れ等を否認し後遺障害の残存を否認した 6.乗用車で駐車中に後退Y乗用車に衝突された女子Xには何らかの衝撃があったと頸椎捻挫の受傷を認め、X車の損傷も軽微等から本件事故と因果関係のある治療費を1ヶ月間と認定し損害は既払金で填補済みとして請求を棄却した 7.乗用車で停止中に被告乗用車に追突されたXら主張の頸椎捻挫等の傷害は後部座席に置かれていた酒瓶数本が入った袋が床に落下している等からXらへの衝撃は軽微なものではなかったと本件事故による受傷を認定した 8.Y貨物車に同乗して時速約20㌔㍍で走行中に右方に停車中のZ貨物車の助手席ドアが開き急ブレーキを掛けたが接触された40歳代男子主張の14級9号頸部痛及び腰部痛は他覚的異常所見等が認められないと後遺障害の残存を否認した 9.貨物車で信号待ち停止中に被告乗用車に追突され外傷性頸部症候群等の傷害を負ったとする原告らが受けた衝撃は極めて軽微にすぎず、診断は専ら原告らの愁訴に基づいてされたものとして本件事故による受傷を否認した 10.飼い犬の散歩に出ようとしたところに逃走してきた被告らの管理する犬に襲撃された40歳代男子原告主張の併合9級頸椎椎間板ヘルニア、右膝前十字靱帯損傷及び左肩関節機能障害を否認し14級9号右膝痛を認定した 11.信号のない交差点を直進中に優先道路から進入してきた被告タクシーに衝突された原告自転車は一時停止も減速もせず交差点に飛び出すような形で進入した故意に比肩するような重過失があったと55%の過失を認定した 12.黄色点滅信号交差点を自転車で横断中の75歳女子Aと交差点内から後退してきた被告乗用車の衝突は四輪車に一時停止義務違反があった場合と同等の過失割合とみるとして高齢者修正を加えA自転車の過失を5%と認定した 13.購入時に国等から補助金が支給された原告燃料電池自動車が過失のない事故で経済的全損になったことによる損害額算定は補助金の返還の必要がないこと等から購入価格から補助金を控除した金額を基準に算定すべきと認定した 14.約55年前の外国製乗用車の旧車は修復歴なくエンジンや塗装も製造当時のもの等からも時価額等を1,000万円と認定し、約831万円の修理費用を認め、修理費用の2割を評価損と認定した 15.乗用車を運転して池に転落して死亡した53歳男子Aの人身傷害保険金及び車両保険金請求はAの故意と強く推認でき経済的に自殺の動機があった等から本件事故は急激かつ偶然な外来の事故に当たらずAの故意によって発生したと請求を棄却した

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