バブル期から今日に至るまで「自己責任」や「規制緩和」がいわれ続けている。こうした市場原理主義的な政策と、無節操な公的資金投入を繰り返した結果、デフレが深刻化している。長期停滞から抜けだし、失業や年金不足といった将来不安を解消するには、セーフティーネット(安全網)を張り替え、大胆な制度改革につなげていくことが不可欠だ。ハイリスク社会に警鐘を鳴らし、「市場か政府か」という二元論を超えた、第三の道を具体的に提唱する。