世界中で日本に最も程遠い場所を探して出会ったのは、ナイル川上流の広大な湿地帯。果てしない青空と生い茂るパピルスだけの"緑の沙漠"で、著者が発見したものはなにか。そして、ドミニカ沖で知り合ったクジラの話。珍しいものに満ちあふれた都市イスタンブールの喧騒、実現しなかったヨーロッパ最北端踏破行など、読む者を、見知らぬ場所への旅へと誘う、紀行エッセイの逸品。