のろまでドジだけれど気持ちの優しい、子猫のラン。 池の魚と仲よしになって、いつしか二人は心を通わせ、ともに成長します。
ところがある日、魚がほかの兄弟猫に見つかって、魚とり競争が行われることに。 前の晩、魚は静かな声でランにこういいます。
「きみにたべられたいんだ …ともだちのきみになら <たべられる>のじゃなく <ひとつになる>気がするんだ」
ランが悩んだ末、心に誓った哀しくもたくましい決意とは?