セーフティネットの狭間で置き去りにされた40歳以上は推定100万人! このままでは「老後破産」者が激増してしまう。ところが、どうすればいいのか、わからない。ハローワークを訪ねても同じ求人がグルグル回る「カラ求人」や、非現実的な「神様スペック」を求める企業が少なくない。いつの間にか時間が過ぎ去り、やがて家族ごと地域に埋没する―。ひきこもりが「長期化」「潜在化」する背景と、新たな取り組みを探った。
40歳以上のひきこもり+潜在群は推定100万人もいる。
このままでは、老後の蓄えがなく頼りの年金さえ受け取ることができず、
いずれ「老後破産」せざるをえない人が激増する可能性が高い。
どうすれば、日本に潜むこの大問題を解決できるのか。
答えのない問題が山積する時代。その答えをみんなが求めている。
しかし、専門家任せ、他人任せでは、なかなか解決できない。
支援の仕組みも、ミスマッチが起きている。
その答えを持っているのは、当事者たちである。
周囲の人たちは「上から目線」をやめて、
当事者たちの「声なき声」に、そっと耳を傾けるしかない。
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親も子も、どうすればいいのか、誰に相談すればいいのかわからず、
気持ちばかりが焦ってしまう。
ハローワークを訪ねてみても、同じ求人がグルグル回る「カラ求人」や、
非現実的な「神様スペック」を求める企業が少なくない。
そうこうしているうちに、時間だけが過ぎていき、
やがて家族ごと地域の中に埋没してしまう――。
ひきこもりが「長期化」「潜在化」する背景と、
外に出るための新たな取り組みを探った。
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【おもな内容】
第1章 ひきこもりにまつわる誤解と偏見を解く
1 データが物語る「高齢化」
2 ひきこもりの「潜在化」
3 ひきこもる女性たち「それぞれの理由」
第2章 ひきこもりの背景を探る
1 「立ち直り」を阻害するもの
2 「迷惑をかけたくない」という美徳
3 「家の恥」という意識
4 医学的見地からの原因分析
第3章 ひきこもる人々は「外に出る理由」を探している
1 訪問治療と「藤里方式」という新たな模索
2 親子の相互不信を解消させたフューチャーセッション
3 ひきこもり大学の開校
4 外に出るための第一歩――経済問題