故郷の人々、最も親しい家族にも拒絶されるという悲しみを背負い、病苦と闘うハンセン病者たち。医学生の頃から彼らに深い共感を抱き続けた著者が、長島愛生園など五カ所の療養所を訪ね、同郷の元患者一人ひとりの話を聞く。「故郷が同じならなつかしい…」と半世紀の沈黙を破り語られた、「終生強制隔離」の隠された真実。