●あらすじ/トム・キャッツとフェニックスの首位攻防戦は大接戦となり、トム・キャッツ1点リードのまま、9回表を迎える。ところがここでフェニックス四番・中松が三ケ月から起死回生の逆転ツーラン。三ケ月のウィザード・ドライブは異常なまでに球質が軽く、ジャストミートしたら飛ばされてしまうという弱点を露呈してしまった。三ケ月はここで降板し、代わった神童が後を抑え、トム・キャッツは最終回の反撃に移る。2死2塁の土壇場で、打席に入るのは寅島。フェニックスのリリーフエース・九條と寅島の、ハイレベルな心理戦が繰り広げられる(第21話)。●本巻の特徴/フェニックス戦に続く、フォックス戦で三ケ月は投球フォームが大きいことと、けん制が上手くないことをつかれ、走られまくる。しかし、試合中にクイックモーションを習得。ランナー対策だけでなく、チェンジアップの効果も出せるフォームをマスターし、投球の幅を広げる。だが次のペガサスとの智略戦に敗れ、続くシャークスにも打たれた三ケ月は2軍落ち。目のケガでしばらく試合に出られなくなった寅島と共に、思い切ったフォームの改造に着手する!●その他の登場人物/水原(トム・キャッツの監督。昼行灯と呼ばれるほどぼんやりした人だったが、最近は監督としての威厳も少しずつ出てきた)、神童(ストッパー。左のアンダースローなのにフォークまで投げられる、七色の変化球の持ち主。だが協調性がなく、性格に難あり)、四方二三矢(しっぽう・ふみや。小柄だが、抜群の集中力と打撃力で四番をつとめる。ポジションはセカンド)、重吉建(しげよし・けん。サード。社会人時代は左右共に4割以上の数字を残した、完成されたスイッチヒッター)、小金沢千鶴(病に倒れたトム・キャッツのオーナーの娘。寅島とは高校の同級生だった)