「ノルマ証券」と言われた厳しい社風ながら、一時は経常利益でトヨタを抜いた全盛期の野村證券。そのなかで著者は新人トップの成績を上げ、後の社長・田淵義久氏に抜擢され、第二事業法人部へ。待っていたのはアクの強い先輩たち。彼らとぶつかりながら、出世していった著者は、やがて退社、独立。ところが、その後、オリンパス巨額粉飾決算事件で「飛ばしの指南役」として逮捕されてしまう。野村時代と事件のすべてを実名で書く。
トヨタを上回る約5000億円もの経常利益を叩きだし、日本一儲けた会社だった野村證券。その黄金の日々を克明に描く。
厳しいノルマで次々と社員が辞めていくなか、飛び込み営業で新人トップの成績を上げ、「コミッション(手数料収入)亡者」とまで呼ばれるようになった著者。後に社長になる「小タブチ」こと田淵義久氏に抜擢され、第二事業法人部へ。待っていたのは個性派でアクの強い先輩たち。彼らとぶつかり合いながら、順調に出世していった著者は、役員の登竜門でもある新宿野村ビル支店長を最後に退社、独立する。
ところが、第二事業法人部時代に付き合いのあったオリンパスと仕事をするうち、巨額粉飾決算事件に巻き込まれ、刑事被告人に。「飛ばしの指南役」などと名指しされた著者が、激しくも懐かしい野村時代と人生を暗転させた事件のすべてを実名で書いた。