小泉改革の象徴でもある道路公団民営化。’05年10月、高速道路会社がスタートをきったが、そこに至るまでには壮絶な「闘い」が繰り広げられた。道路族、官僚の猛烈な抵抗から始まり、民営化推進委員会の分裂、委員の辞任、首相への直訴など紆余曲折を経ながらようやく法案は成立の日の目を見る。そして民営化直前、官製談合により技術系トップの公団副総裁が逮捕される事態に発展する。世界一高い高速料金と40兆円もの借金を残した道路公団の高コスト体質はなぜ蔓延したのか。改革は国民に何をもたらしたのか。旗手として常に先陣を走り続けてきた作家・猪瀬直樹氏が、詳細な記録とともに総括する迫真のノンフィクション。