本書はドイツで出版されたリヒァルト・フンメルの「Spiegelreflexkameras aus Dresden」をもとに翻訳された前半部分と、クーと村山が追加した後半部分からなっている。開発に携わった者でなければ知りえない、これまで一般に知られていない数々の新事実を網羅的に記述している。日本語版の後半は、フンメルの本では触れられていない、レンズやマウントについての記述である。さらにドレスデンのカメラ産業が次第に競争力を失っていった背景と、ベルリンの壁崩壊直後の状況についても記述した。特にレンズについて記述した第3章には代表的なレンズを用いた作例を示した。