満洲族の一小国が、飽くなき革新力により、巨大な中華世界を飲み込む。その力は中華世界を越え、中央アジアへ進出し、イスラムをも取り込んだ空前の大版図を築く。華夷秩序を超越する世界帝国の体現者=清朝。それは、満・蒙・漢・蔵・回五族からなる、現代中国の原型だった。康煕・雍正・乾隆の三代皇帝を中心に、その若々しい盛期を描く。