近くの書店で在庫を調べる
  • 著者ルトガー・ブレグマン 野中香方子
  • 出版社文藝春秋
  • ISBN9784163906577
  • 発行2017年5月

隷属なき道 / AIとの競争に勝つベーシックインカムと一日三時間労働

◎ピケティに次ぐ欧州の新しい知性の誕生◎



オランダの29歳の新星ブレグマンが、「デ・コレスポンデント」という

広告を一切とらない先鋭的なウェブメディアで描いた

新しい時代への処方箋は、大きな共感を呼び、全世界に広がりつつある。



最大の問題は、人間がAIとロボットとの競争に負けつつあること。

その結果「中流」は崩壊し、貧富の差は有史上、もっとも広がる。

それに対する処方箋は、人々にただでお金を配ること、週の労働時間を15時間にすること、

そして国境線を開放することである。

それこそが、機械への『隷属なき道』となる。



【目次】



■第1章 過去最大の繁栄の中、最大の不幸に苦しむのはなぜか?

産業革命以降の2世紀で、長く停滞していた世界経済は250倍、1人当たり

の実質所得は10倍に増えた。これは中世の人々が夢見た「ユートピア」なのか?

ではなぜ、うつ病が歴史上かつてないほどの健康問題になっているのか?



■第2章 福祉はいらない、直接お金を与えればいい

生活保護や母子家庭手当て、就学援助、幾多ある福祉プログラムを全てやめる。

そのかわりに全ての国民に、例えば一律年間150万円の金を与える。それが

ベーシックインカム。ニクソン大統領はその実施をもくろんでいた



■第3章 貧困は個人のIQを13ポイントも低下させる

ベーシックインカムがなぜ有効なのかは、貧困がもたらす欠乏の害を調査する

とわかる。貧困はIQを13ポイントも下げる。奨学金や有効な教育プログラム

にいくら投資しても、そもそも貧困層にいる人は申し込まないのだ



■第4章 ニクソンの大いなる撤退

60年代初頭、ベーシックインカムは、フリードマンのような右派から

ガルブレイスのような左派まで大きな支持を得ていた。それを潰したのは一部の

保守派が持ち出してきた19世紀英国での失敗だった。ニクソンに渡された報告書



■第5章 GDPの大いなる詐術

ロシア人教授クズネッツが80年前に基礎を築いたGDPは進歩を表す神聖なる

指標だ。だがGDPは多くの労働を見逃し、医療や教育のサービス分野でも

効率と収益に目を向ける。人生を価値あるものにする新しい計器盤を検討する



■第6章 ケインズが予測した週15時間労働の時代

ケインズは1930年の講演で、「2030年には人々の労働時間は週15時間になる」

と予測した。ところが、産業革命以来続いていた労働時

>> 続きを表示

この本を寄贈した人