• Author武田砂鉄
  • Publisher文藝春秋
  • ISBN9784163906829
  • Publish Date2017年7月

コンプレックス文化論

文化はコンプレックスから生まれる。

天然パーマ、背が低い、下戸、ハゲ、一重(ひとえ)、遅刻、実家暮らし、親が金持ち……これまで腰を据えて熟考されることのなかった10個のコンプレックスに向き合い、数々の文献を読み解きながらしつこく考察した評論集。

各章、評論と評論の間に、そのコンプレックスを背負い、クヨクヨしつつも嗜んできたミュージシャンやデザイナーなど表現者たちへのインタビューも収録。



「天然パーマ」

天然パーマという自然エネルギー/ミュージシャン 有馬和樹(おとぎ話)/カルチャーはクルンクルンが支えてきた



「下戸」

「お酒飲めない」から生まれるもの/ミュージシャン 澤部渡(スカート)/今こそ、下戸の反乱を



「解雇」

「明日から来なくていい」と言われたので/ハイパー・メディア・フリーター 黒田勇樹/切実な表現は残酷な解雇から生まれる



「一重」

二重ファシズムの中で/アイドル 朝倉みずほ(BELLRING少女ハート)/一重にしかできないことを探しに



「親が金持ち」

「あいつ、親が金持ちなんだぜ」/昆虫好きクイズ女王 篠原かをり/親が金持ちならではの表現なんてあるのか



「セーラー服」

直視できなかったから/イラストレーター 中村佑介/スクールガールへのコンプレックス



「遅刻」

遅刻はアーティストへの近道/デザイナー・ソラミミスト 安齋肇/絶対に負けられない戦いが、遅刻にはある



「実家暮らし」

実家暮らしならではの表現活動/現代美術家 泰平/朝ドラと実家暮らし



「背が低い」

「背の順」で腰に手を当て続けた人たち/ミュージシャン 鈴木圭介(フラワーカンパニーズ)/ジャニーズと自衛隊と韓流アイドルとチビ



「ハゲ」

ありのままの姿見せるのよ/臨床心理士 矢幡洋/ハゲまされている場合か

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