つるばら村のくるみさんが、赤い屋根の小さなパン屋さん「三日月屋」をひらいてから、3年がたちました。近頃、売り上げがあまりよくありません。どうやら、新しいベーカリーができたようなのです。ライバルの出現になやみながらも、けんめいにパンをやくくるみさんのまえに、ぶっきらぼうだけどちょっと気になる存在の養蜂家のナオシさんがあらわれて……。くるみさんが贈るおいしいファンタジー。「つるばら村」シリーズ第3弾。
パンだけじゃなく、しあわせもとどけたい!
春のそよ風は、若葉のにおいとともに恋の予感をはこんできました。
三日月屋のパン、プリンのパン、七夕のパン、台風のパン、天狗のパン、節分のパン、そしてデートのパン。雲のアルコール、1億数千年まえの海の塩、シラカバの樹液シロップ……。ふしぎで、おいしいパンのいりませんか?