ある春の夕方、ヨーロッパ1の錬金術師が修道院を訪れて、みなしごの少年に秘密の使いをたのんだ。3つの箱をアドリア海へ運んでほしい、だが、決して中身を見ようとしてはならぬ、と…。馬車で出発したマティアス少年は、やがて自分が、大きな策謀と罠の中におちこんでしまったことを知る。だがひたすら海へ海へと進むうちに、マティアスに訪れた不思議な運命は…。スペインを代表する作家が15世紀末のクロアチアを舞台に描く、波乱万丈、不思議な冒険小説。10代〜。